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高さを抑えるということ 意匠のはなし

  • tanukihouse0218
  • 12月16日
  • 読了時間: 4分
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きました。


やっぱりみなさん「高さ」を抑えるのに苦労されてますね。

群馬県内の土地柄だと中々上方向に意匠計画することってあまりないかもしれません。

土地が当たり前のように50坪以上はある土地ばかりなので横に横にと。平屋、プレーリーハウスになりがち。

たぬき建築設計室も、もれなくプレーリハウスになりがち。

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某邸エスキス ぼつ


だってやっぱりかっこいいよね。

でも横を強調するために縦もあったほうがいいのも事実で。

町中を散歩しながら、それがなかなかわかってないなぁ…なんて巨匠ぶってます。

要はバランスで。


かといって意匠としてではなくちゃんと機能を持たせつつ。

意匠装置として。


話がそれましたが、高さを抑える。

というのは意匠だけでなく、経済設計にも繋がり、省エネ分野では容積も小さくなるので有効に働きます。

が、これが難しいんですね。


建築はメンテナンスの考えがそこに加わるので逆に高さを抑える、というのは不利になる事が多々あります。


例として…

基礎高は木造では地盤より300以上の下限が定められていますが、正直300では話にならず。

たぬき建築設計では450設けます。通常のハウスメーカー等々は400でしょうか。

床下の配管や人が匍匐前進で移動できるようにとか強度確保とか理由は様々です。


あまりここは削れませんねぇ…。


次に目をつけるのは「階間」です。

1Fの天井から2Fの床までの空間ですね。これをどこに持ってこようか。

厳密には階間というより、階高といってわかりやすく言うと

1階の床から2階の床までの高さ。と思ってください。

これは平均してみなさん3000とか取られます。

柱の規格寸法だったり、天井高さ2400 取ることによるものです。

天井高さ2400取ると残りの600が階間となります。

ここを虐めたいんです。


実際には梁がいて、360の太い梁がいるともう残り240ですね。

2階にトイレがあるとどうでしょう?

勾配を付けたパイプで150くらいをみたとして。

天井の下地で75くらい。大工によっては110。

もういっぱいいっぱいですね。

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某邸


これが難しいところなんですねぇ…。


たぬき建築設計室は暗くて狭い巣が好きなので何も言われなければ天井高さを基本2150〜2200くらいで設定します。

ただ、この高さはうまいこと視線の通りや上下空間を含めた矩計的な設計をしないとただただ狭いだけの息苦しい空間になっちゃいます。ここは設計士の腕ですね。

広い所は広く高く、狭い所は洞窟かここはと言われるくらい狭く。

そうする事で全体の高さを抑え、意匠的、経済設計的にも優しいものになるわけですが。

そんな簡単にはいかないんですね。


フード問題。

キッチンのフード。換気扇って言えば分かる方が多いかと。

これ、実は高さの指定があるんですねぇ。

上の2150で通常の一般的なフードを設置するとコンロからの離隔距離が稼げない&頭がフードにぶつかるでたちまち欠陥住宅です。


じゃあどうするの?




見に来てください🥹聞いてください🥺🙏





そういうところに我々意匠屋の創意工夫が詰まってます。



これはやりすぎて事務所や音楽室、駐車場が機能してないのでもう少し上げました。


逆に高さ方向へ伸びる、横より縦に計画するのもそれはそれで難しく…。狭小とかでよくみるような…。

横のボリュームが稼げないので縦に連続的に計画したがります。

この「連続的に」は設計士あるあるかと。

自分はドラマティックに。と解釈してます。

恩師である先生は「映画と撮るようにプランしろ」と。

これは未だに守り続けてる設計指針でもあります。 

特に階段がある家は階段のキャラクターが強いので、より一層映画のように計画します。


それましたが、この連続的にとは一体なんなのか。

解釈は人それぞれですが、どうしてもなっちゃうよね。


アトリエ・ワン風


建築やってたら避けて通れない道です。


空間を豊かにする一方、バリアフリーとはいかに…な建物へ。

そんなこと考えても仕方ないんですけどね。

上がれなくなったらいよいよ施設行きです。

終の棲家としても考えるのか、継承するのか。


個人的には狭小木造3階建やりたいんですよねぇ…。

無駄にエスキス、アイデアプランのスケッチもそればっかり。

空間の繋がりを考え始めたら楽しくて楽しくて仕方ない。


町中の狭小土地をご購入検討されてる方、

うち来ませんか?🥺



今日の、それゆけあんぽんたんず

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純粋無垢、本能的にこう使ってくれてるのは設計した身としてはこの上ないよろこび🤔


 
 
 

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