多能工
- tanukihouse0218
- 6月19日
- 読了時間: 2分
余り馴染みのない言葉かも。
私自身、古巣で初めて聞いた言葉です。
たぬきが設計するお家は高気密高断熱だけでなく、意匠性も捨てません。そもそも出身は意匠屋なので。
すると収まりや下地が大変なことになるんですね。
並大抵の大工ではなかなか理解できないところがあります。
図面の枚数や現場の指示も多くなり、関わる他業種の職人さんとの絡みも綿密になり、ロスタイムどころの話ではなくなります。
大工によってはそんなのは大工の仕事じゃないといい始める人も居ます。
私からすればそんなのは大工に非ず…なんて思ってしまうのですが🙄
私が信頼してお願いしている大工はまさに
多能工
そのものです。
器用貧乏ではなく、大工としての腕前は他に類を見ませんし
大工おろか水道、電気、基礎 大抵のことはできる一体何者なのかと疑うレベルの大工さんです。
先日、大工さんが請け負った現場に遊び行った際に現場で板金工事と思わしき処理がされておりました。
板金の手配…?
いえ、されてないようです。
一体どうしたのか。

こんなの持ち出してきました。
謎道具。
実はこれ、板金折る道具だそうです。
他にも色々板金道具を多数持っていました。
自分でやったそうです。
…自分で???
話に聞いたことがありますが、昔の大工には住宅一軒のほぼすべての工程工種を1人で行う大工が居たそうです。
親の世代がそうだったようでそのスピリットを受け継いでおりました。
そんな大工さんだと、提出する図面の枚数も格段に減る上に、ちょっとした別工種の工事なら本人ができてしまうので別工種の職人を呼ぶ必要がありません。
別工種の職人もその為にわざわざ現場に来る必要もなくなります。本人が勝手にいい方向に進める上に、ちゃんとほか工種の事も考えて作業すすめるので工程も止まりません。
もっと言えば、ほか工種の収まりや作業工程を何故か知っているので何も言わなくても段取りまでしてます。
だからこそ、そんな職人様にはケチらず、ちゃんとした手間をお渡ししたい。
と考えてます。Win-Winです👻
いろんな大工さんを見てきましたし、関わってきましたが全力でこういう職人は守って行きたいと思う次第のたぬきでした。
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